ネパールでの活動について
平成29年9月16日・17日・18日にネパール小児病院で鍼灸ボランティア活動を行ないました。
活動においては、安全に事故がなく治療を受ける人々に不利益がないようにすることが何より大切と考えました。
事前のポスター告知で予約150人、予約待ち50人と聞いていましたのでネパール Dr, ナース、医療スタッフの協力がなくてはなりません。
その為にDr、ナース、医療スタッフへ鍼灸についてのレクチャーとデモンストレーションを行いました。
治療室のレイアウトも工夫し、ベッドを壁際に並べて中央に鍼灸道具類を置きました。それにより、治療を受ける人の状態とスタッフの動きが見渡せるようにしました。
また、中央の鍼灸道具の置き方も工夫しました。
イレギュラーをなくすために鍼の廃棄は緑缶に、艾の灰入れは赤缶に色分けしました。
また、鍼の種類・番手も色分けして入れ物は別にしました。
それにより間違いをなくすことが出来ました。
ネパールの女性は、パンジャビ(Nepal民族衣装)を着ていますので治療ヶ所を出さなければならないことも少なくありません。
そのため、日本よりバスタオル2枚ほどの大きさの布をベッドごとに用意しました。
これにより肌の露出を少なくすることができ安心して治療を受けることが出来ます。
受付では、問診票を活用してスタッフが対応をしてくれました。
患者情報を一覧表に移し問診票と連動させ、治療後の連絡やその後の症状の聞き取りが出来るようにしています。
今回、パイオネックスと筒灸を使用しました。
パイオネックスでは、その後の注意点をネパール語で説明してもらいました。
筒灸についても熱くなることは心配ないとネパール語で説明してもらいました。
抜鍼については、鍼体をさわらないように行うことをレクチャーしました。
小児麻痺のリハビリや片麻痺のリハビリを行う施設がないことから鍼灸治療後の必要性を感じました。
この町には、ここの小児病院しかありませんから仕方のないことかもしれません。
鍼灸治療後、お母さんや家族にツボ刺激や関節運動を教えて継続して行ってもらうことも伝えられました。
スケジュール
1日目:
8:00~レクチャーとデモンストレーション
9:00~18:00鍼灸治療
治療者数:114名
2日目
9:00~18:00鍼灸治療
治療者数:148名
3日目
9:00~14:30鍼灸治療
治療者数:80名
訴えの多い疾患は、膝の痛み、腰の痛み、肩の痛みなどで、頭痛、胸の痛み、手足の関節の痛みや違和感などもありました。
鍼灸治療は、基本1人1回としましたが、小児麻痺と片麻痺の方は、3日間治療を行いました。
3日目には、当初の予想人数より多めに鍼やお灸を持ってきましたが、残念なことになくなってしまい治療を続けられる事が出来ませんでした。
今回の活動では、ネパールDr始め、ナース、医療スタッフの働きは素晴らしいものでした。
彼らなくしては、今回の活動は成り立たないと思います。すべてに感謝です。
また、ネパール語の通訳の先生の力も患者さんとのコミュニュケーションをとるうえで大変助かりました。
その陰で、細かいニュアンスも伝える事が出来ました。
今回の活動は初めの一歩に過ぎません。
これからいかにして継続した支援をしていけるか模索は続きます。
ありがとうございます。
ネパールでの医療活動報告PDFはこちら。